2010年03月09日
韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩ジャケット
こんばんは。ビッキー池田です。今回は韓国軍の海兵隊で使われていたダックハンター迷彩のジャケットのバリエーションを紹介します。
自分のコレクション対象は基本的にアメリカ軍物で、当ブログでの紹介品も基本的にはアメリカ軍物です。では、なぜ韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩のジャケットを紹介するかといえば、アメリカ軍での使用例があるからです。
ポケットの形状や迷彩の彩色とパターンから判断して、韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩と思われる服が使用されています。この写真の詳細は不明ですが、米陸軍のRanger部隊のようです。
この写真で着用されているのも韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩のようです。この写真の詳細も不明ですが、3名全員が韓国軍海兵隊のダックハンターパターンの戦闘服を着用しているようなので、韓国軍海兵隊に派遣された軍事顧問と思われます。特殊部隊などで複数の人が韓国軍のダックハンターを着ている例は見たことがありませんし、胸ポケットに米軍のものではない(と思われる)徽章が付いているためです。南ベトナム軍と同様に韓国軍にも米軍から軍事顧問が派遣され、軍事顧問たちは韓国軍の服や徽章を使うことがありました。
こちらは米海兵隊の第3水陸両用車大隊(3rd Amphibian Tractor Battalion)の写真になります。彼は個人的に韓国兵から入手したものを着用していたそうです。
それでは、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンジャケットのバリエーションの紹介に入ります。韓国軍のダックハンター迷彩は迷彩自体の彩色とパターンのバリエーションがかなりあるのですが、今回はジャケットの作りとしてのバリエーションの紹介です。この場合、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンのジャケットは大きく分けて3種類になります。
まず初期型です。初期型は米海兵隊のP41ユーティリティシャツ(Coat, utility uniform, HBT, sage green, P1941)やフロッグスキンパターンのP42ジャケット(Coat, utility, HBT, camouflage, P1942)を参考にしたようで、両者のあいの子のようなスタイルです。HBT(ヘリンボーンツイル)製で内側と外側では彩色が違う生地が使われており、リバーシブルで使用可能なようにポケットが内側にも外側にもついています。1950年代から1960年代初期まで生産されたようですが、米軍での使用例は未確認です。
P41やP42と違い、ポケットは左胸にしか付いていませんが、P41やP42のようにポケットフラップのない胸ポケットとなっています。
米軍のフロッグスキン(写真左)とのパターンの比較です。迷彩パターンとしてはだいたいフロッグスキンパターンのコピーですが、フロッグスキンと比べて柄が全体的に小さくなっているのが分かります。また、柄を小さくして間隔を詰めていった結果スペースが足りなくなったのか、フロッグスキンパターンの赤い印をつけた柄のコピーがありません。なお、この韓国軍海兵隊のダックハンタージャケットの初期型には彩色が違うバリエーションが最低でも1種類存在します。
続いて後期型の紹介ですが、後期型は生地の違いによって2種類に分けることができます。HBT生地とコットンポプリン生地の2種類です。ポプリン生地のモデルはHBT生地のモデルの後継というわけではなく、ポプリン生地モデルは熱帯用モデルとして採用され、ポプリン生地モデルの採用後はHBT生地モデルの生産も並行して続いたようです。HBT生地モデル、ポプリン生地モデルのどちらも彩色やパターンの違う迷彩のものが多数存在しました。
これはHBT生地のモデルです。後期型は米海兵隊のP53もしくはP58ユーティリティシャツとよく似たスタイルになっています。なお、韓国軍海兵隊ではほぼ同じ形でOD色のユーティリティシャツも使用されていました。
米海兵隊のP58ユーティリティシャツ(写真左)との左胸ポケットの比較です。完全にP58のスタイルをコピーしたわけではなく、大きさやボタンタブの作りが違うのが分かります。P58ユーティリティシャツなどに米海兵隊のステンシルもしくはスタンプが入っているのと同様に、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンジャケット後期型の左胸ポケットには韓国軍海兵隊のマークが入っているのですが、このジャケットではほとんど消えていて読み取れません。
P58との袖口の比較です。このように一見米軍の服と似ていてもまったく同じ作りにはしないところが韓国軍らしいように感じます。
そして、後期型のポプリン生地モデルです。1番上に載せた韓国軍海兵隊の写真で右側の人が着ているものと良く似ています。
こちらのジャケットは左胸ポケットのマークが残っていました。
なお、今回紹介した3着はそれぞれ使われているボタンが違いました。また、初期型だけ第1ボタンとそれ以外のボタンの大きさが違いました。
更に後期型では前合わせのボタンと袖口のボタンの種類が違いました。これらのボタンの違いは初期型、後期型HBT生地タイプ、後期型ポプリン生地タイプそれぞれの特徴なのかもしれませんが、不明です。生産メーカーなどの違いかもしれません。
韓国軍海兵隊のダックハンターパターンのジャケットの官給品バリエーションは以上の3種類と思われます。しかし、4ポケットで韓国軍海兵隊のマークが入ったダックハンターパターンのジャケットを1度だけ見たことがあります。これはおそらくローカルメイド品などだと思いますが、もしかすると官給品のバリエーションかもしれません。また、韓国軍のダックハンター生地を使用したローカルメイドや民生品の服や帽子も存在し、それらも米軍で使われていたようです。
以下の記事も参考にどうぞ。
ダックハンターの迷彩パターン考察
ダックハンターパターンのM65フィールドジャケット その1
ダックハンターパターンのM65フィールドジャケット その2
ダックハンタージャケット使用のスーベニアジャケット
ドレスシャツ型のダックハンタージャケット
ダックハンター迷彩の帽子(ローカルメイド、民生品等) その1
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
自分のコレクション対象は基本的にアメリカ軍物で、当ブログでの紹介品も基本的にはアメリカ軍物です。では、なぜ韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩のジャケットを紹介するかといえば、アメリカ軍での使用例があるからです。
ポケットの形状や迷彩の彩色とパターンから判断して、韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩と思われる服が使用されています。この写真の詳細は不明ですが、米陸軍のRanger部隊のようです。
この写真で着用されているのも韓国軍海兵隊のダックハンター迷彩のようです。この写真の詳細も不明ですが、3名全員が韓国軍海兵隊のダックハンターパターンの戦闘服を着用しているようなので、韓国軍海兵隊に派遣された軍事顧問と思われます。特殊部隊などで複数の人が韓国軍のダックハンターを着ている例は見たことがありませんし、胸ポケットに米軍のものではない(と思われる)徽章が付いているためです。南ベトナム軍と同様に韓国軍にも米軍から軍事顧問が派遣され、軍事顧問たちは韓国軍の服や徽章を使うことがありました。
こちらは米海兵隊の第3水陸両用車大隊(3rd Amphibian Tractor Battalion)の写真になります。彼は個人的に韓国兵から入手したものを着用していたそうです。
それでは、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンジャケットのバリエーションの紹介に入ります。韓国軍のダックハンター迷彩は迷彩自体の彩色とパターンのバリエーションがかなりあるのですが、今回はジャケットの作りとしてのバリエーションの紹介です。この場合、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンのジャケットは大きく分けて3種類になります。
まず初期型です。初期型は米海兵隊のP41ユーティリティシャツ(Coat, utility uniform, HBT, sage green, P1941)やフロッグスキンパターンのP42ジャケット(Coat, utility, HBT, camouflage, P1942)を参考にしたようで、両者のあいの子のようなスタイルです。HBT(ヘリンボーンツイル)製で内側と外側では彩色が違う生地が使われており、リバーシブルで使用可能なようにポケットが内側にも外側にもついています。1950年代から1960年代初期まで生産されたようですが、米軍での使用例は未確認です。
P41やP42と違い、ポケットは左胸にしか付いていませんが、P41やP42のようにポケットフラップのない胸ポケットとなっています。
米軍のフロッグスキン(写真左)とのパターンの比較です。迷彩パターンとしてはだいたいフロッグスキンパターンのコピーですが、フロッグスキンと比べて柄が全体的に小さくなっているのが分かります。また、柄を小さくして間隔を詰めていった結果スペースが足りなくなったのか、フロッグスキンパターンの赤い印をつけた柄のコピーがありません。なお、この韓国軍海兵隊のダックハンタージャケットの初期型には彩色が違うバリエーションが最低でも1種類存在します。
続いて後期型の紹介ですが、後期型は生地の違いによって2種類に分けることができます。HBT生地とコットンポプリン生地の2種類です。ポプリン生地のモデルはHBT生地のモデルの後継というわけではなく、ポプリン生地モデルは熱帯用モデルとして採用され、ポプリン生地モデルの採用後はHBT生地モデルの生産も並行して続いたようです。HBT生地モデル、ポプリン生地モデルのどちらも彩色やパターンの違う迷彩のものが多数存在しました。
これはHBT生地のモデルです。後期型は米海兵隊のP53もしくはP58ユーティリティシャツとよく似たスタイルになっています。なお、韓国軍海兵隊ではほぼ同じ形でOD色のユーティリティシャツも使用されていました。
米海兵隊のP58ユーティリティシャツ(写真左)との左胸ポケットの比較です。完全にP58のスタイルをコピーしたわけではなく、大きさやボタンタブの作りが違うのが分かります。P58ユーティリティシャツなどに米海兵隊のステンシルもしくはスタンプが入っているのと同様に、韓国軍海兵隊のダックハンターパターンジャケット後期型の左胸ポケットには韓国軍海兵隊のマークが入っているのですが、このジャケットではほとんど消えていて読み取れません。
P58との袖口の比較です。このように一見米軍の服と似ていてもまったく同じ作りにはしないところが韓国軍らしいように感じます。
そして、後期型のポプリン生地モデルです。1番上に載せた韓国軍海兵隊の写真で右側の人が着ているものと良く似ています。
こちらのジャケットは左胸ポケットのマークが残っていました。
なお、今回紹介した3着はそれぞれ使われているボタンが違いました。また、初期型だけ第1ボタンとそれ以外のボタンの大きさが違いました。
更に後期型では前合わせのボタンと袖口のボタンの種類が違いました。これらのボタンの違いは初期型、後期型HBT生地タイプ、後期型ポプリン生地タイプそれぞれの特徴なのかもしれませんが、不明です。生産メーカーなどの違いかもしれません。
韓国軍海兵隊のダックハンターパターンのジャケットの官給品バリエーションは以上の3種類と思われます。しかし、4ポケットで韓国軍海兵隊のマークが入ったダックハンターパターンのジャケットを1度だけ見たことがあります。これはおそらくローカルメイド品などだと思いますが、もしかすると官給品のバリエーションかもしれません。また、韓国軍のダックハンター生地を使用したローカルメイドや民生品の服や帽子も存在し、それらも米軍で使われていたようです。
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米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
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米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その3
米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2
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米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2
韓国軍海兵隊のダックハンターの初期型は確かに昔の写真も実物もなかなか見られないと思います。初期型の米軍での使用例は未確認でしたが、資料的価値が高いと考え、今回は初期型も一緒に紹介させて頂きました。参考になったようで幸いです。
もちろん後期型のバリエーションについても紹介予定ですが、莫大な数の彩色とパターンのバリエーションが存在するので全てのバリエーションは紹介できないと思います。後期型のバリエーションは少しずつ入手していこうと思うので、2~3着ずつ入手するたびに紹介する予定です。
また何かございましたら、お気軽にコメントやメッセージをお願い致します。