2010年04月26日
米軍NAG(海軍軍事顧問群)ジャングルファティーグジャケット
こんばんは。ビッキー池田です。今回はNAG VIETNAM(NAVAL ADVISORY GROUP VIETNAM:在ベトナム海軍軍事顧問群)のパッチ付きジャングルファティーグジャケットを紹介します。
1971年4月に撮影された写真で、左の海軍軍事顧問がジャングルファティーグの右袖にNAG VIETNAMのパッチを縫い付けているようです。彼が被っているベレーは南ベトナム海軍のジャンクフォース用ベレーと思われます。また、写真右の海軍軍事顧問(「Perfect War」の著者のSam Lee Pjiester大尉です)はジャングルファティーグの左袖にADVISORS COASTAL GROUP 43(HON TREで活動していたジャンクフォースの第43沿岸群への軍事顧問)のパッチを縫い付けているようです。
1971年にRach Soiの海軍基地で撮影された写真です。左の方の3人がユーティリティシャツやERDLリーフジャケットの右袖にNAG VIETNAMのパッチを縫い付けているものと思われます。TCU(Tropical Combat Uniform)、ERDLリーフ、ユーティリティユニフォームが混用されており、興味深い写真です。また、ERDLリーフジャケットにNAG VIETNAMのパッチを縫い付けた軍事顧問はジャンクフォースのクレストが付いたベレーを被っているようですが、その左の軍事顧問は第5特殊部隊群のものに似たNAG VIETNAMのベレーフラッシュが付いたベレーを被っているように見えます。
以上のようにNAG VIETNAMのパッチは通常ユーティリティシャツ(民生品のポプリン生地のもの含む)、TCUジャケット、ERDLリーフジャケットの右腕に縫い付けるのが一般的ですが、他にODのブーニーハットやG-1フライトジャケットの右胸に縫い付けられている例を確認しました。
さて、自分のコレクションのNAG VIETNAMのパッチ付きTCU2着の紹介に入ります。やはり2着とも右腕にNAG VIETNAMのパッチが縫い付けられているものです。
肩部分や袖の付け根など全ての裁断がシングルになっている一般的な4thタイプのTCUジャケットで、半袖に改造されています。NAG VIETNAMのパッチとローカルメイドのU.S. NAVYテープが縫い付けられており、ネームテープも本来は縫い付けられていたようです。コントラクトNoはDSA100-68-C-2485の1968年ロットで、生産メーカーはBURGESS MFG. INC.です。
DSA100-69-C-1363の1969年ロットの3rdタイプTCUジャケットで、こちらも生産メーカーはBURGESS MFG. INC.です。また、これも半袖に改造されています。偶然だと思いますが、BURGESS MFG. INC.製は海軍への納入が多いメーカーなのかもしれません。なお、過去に紹介したものもそうでしたが、1969年ロットの3rdタイプは4thタイプと同様にペンポケットが1つになっています。今回の物は肩部分などの裁断も全てシングルです。
U.S. NAVYテープは官給品と思われます。また、胸のローカルメイドの南ベトナム海軍少佐の階級章がなかなか特徴的です。軍事顧問は南ベトナム軍と米軍の両方の階級章を付けることがありました。このTCUジャケットの襟にも階級章の跡があるので、本来は米海軍の少佐階級章も縫い付けられていたようです。
右胸ポケットに縫い付けられたパッチはCAT LOの海軍基地のものです。CAT LOは1965年から1971年までは米海軍の基地として使われており、1971年からは南ベトナム海軍の基地になりました。よって、このTCUジャケットは1971年以降に着用されていたのではと推測できます。また、ローカルメイドのネームテープの名前の書体も特徴的です。ネームテープの生地は胸の南ベトナム海軍少佐階級章と同じ生地のようなので、一緒に調達されたのだと思います。
右袖のNAG VIETNAMのパッチは縫い付けた後で破れてしまったようで、青い糸で補修されています。
なお、NAG VIETNAMのパッチは今回紹介した4thタイプTCUに縫い付けられたもの(写真右側)と3rdタイプTCUに縫い付けられたもの(写真左側)でパッチ自体の大きさや模様の大きさや彩色などが違います。
以下の記事も参考にどうぞ。
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その1
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その2
1971年4月に撮影された写真で、左の海軍軍事顧問がジャングルファティーグの右袖にNAG VIETNAMのパッチを縫い付けているようです。彼が被っているベレーは南ベトナム海軍のジャンクフォース用ベレーと思われます。また、写真右の海軍軍事顧問(「Perfect War」の著者のSam Lee Pjiester大尉です)はジャングルファティーグの左袖にADVISORS COASTAL GROUP 43(HON TREで活動していたジャンクフォースの第43沿岸群への軍事顧問)のパッチを縫い付けているようです。
1971年にRach Soiの海軍基地で撮影された写真です。左の方の3人がユーティリティシャツやERDLリーフジャケットの右袖にNAG VIETNAMのパッチを縫い付けているものと思われます。TCU(Tropical Combat Uniform)、ERDLリーフ、ユーティリティユニフォームが混用されており、興味深い写真です。また、ERDLリーフジャケットにNAG VIETNAMのパッチを縫い付けた軍事顧問はジャンクフォースのクレストが付いたベレーを被っているようですが、その左の軍事顧問は第5特殊部隊群のものに似たNAG VIETNAMのベレーフラッシュが付いたベレーを被っているように見えます。
以上のようにNAG VIETNAMのパッチは通常ユーティリティシャツ(民生品のポプリン生地のもの含む)、TCUジャケット、ERDLリーフジャケットの右腕に縫い付けるのが一般的ですが、他にODのブーニーハットやG-1フライトジャケットの右胸に縫い付けられている例を確認しました。
さて、自分のコレクションのNAG VIETNAMのパッチ付きTCU2着の紹介に入ります。やはり2着とも右腕にNAG VIETNAMのパッチが縫い付けられているものです。
肩部分や袖の付け根など全ての裁断がシングルになっている一般的な4thタイプのTCUジャケットで、半袖に改造されています。NAG VIETNAMのパッチとローカルメイドのU.S. NAVYテープが縫い付けられており、ネームテープも本来は縫い付けられていたようです。コントラクトNoはDSA100-68-C-2485の1968年ロットで、生産メーカーはBURGESS MFG. INC.です。
DSA100-69-C-1363の1969年ロットの3rdタイプTCUジャケットで、こちらも生産メーカーはBURGESS MFG. INC.です。また、これも半袖に改造されています。偶然だと思いますが、BURGESS MFG. INC.製は海軍への納入が多いメーカーなのかもしれません。なお、過去に紹介したものもそうでしたが、1969年ロットの3rdタイプは4thタイプと同様にペンポケットが1つになっています。今回の物は肩部分などの裁断も全てシングルです。
U.S. NAVYテープは官給品と思われます。また、胸のローカルメイドの南ベトナム海軍少佐の階級章がなかなか特徴的です。軍事顧問は南ベトナム軍と米軍の両方の階級章を付けることがありました。このTCUジャケットの襟にも階級章の跡があるので、本来は米海軍の少佐階級章も縫い付けられていたようです。
右胸ポケットに縫い付けられたパッチはCAT LOの海軍基地のものです。CAT LOは1965年から1971年までは米海軍の基地として使われており、1971年からは南ベトナム海軍の基地になりました。よって、このTCUジャケットは1971年以降に着用されていたのではと推測できます。また、ローカルメイドのネームテープの名前の書体も特徴的です。ネームテープの生地は胸の南ベトナム海軍少佐階級章と同じ生地のようなので、一緒に調達されたのだと思います。
右袖のNAG VIETNAMのパッチは縫い付けた後で破れてしまったようで、青い糸で補修されています。
なお、NAG VIETNAMのパッチは今回紹介した4thタイプTCUに縫い付けられたもの(写真右側)と3rdタイプTCUに縫い付けられたもの(写真左側)でパッチ自体の大きさや模様の大きさや彩色などが違います。
以下の記事も参考にどうぞ。
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その1
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その2
米陸軍特殊部隊群パッチ付きリーフ迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その3
米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その3
米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2
改造とはいえ半袖のジャングルファティーグを初めて見ました!!長袖のままよりなんかいいですねー!!ってものすごく個人的な意見ですが!!
装備品はもちろん!!衣料関係の記事は本当にオドロキばかりです!!私は装備品ならまだ何とかなりますが、衣料はホントに駄目なので・・・・詳しい解説に頭が下がります!!
NAG VIETNAMはMACVの中の隷下の組織になります。MACVの隷下には陸軍部隊だけではなく、空軍、海軍、海兵隊の部隊もあります。その中の1つに「Naval Forces Vietnam」という海軍部隊があり、その中にNAG VIETNAMはあるようです。
また、ジャングルファティーグやユーティリティシャツの半袖への改造はよく見られます。基本的に米軍の戦闘服は長袖ですが、熱帯では暑いですからね・・・。
自分は逆にイッシー様ほど装備品に詳しくないので、イッシー様が過去に書いた記事が詳しくて頭が下がります。
ローカルメイドの書体の方は稀に見られる書体ですね^^
ウチのNAGも2着とも半袖ですが、やっぱ海は半袖が似合いますw
ローカルメイドネームテープの書体は過去に入手した第13河川強襲艇隊のユーティリティシャツ(//img01.militaryblog.jp/usr/bicky/P1010419.JPG)に付いていたものとも似ています。なかなか良い感じの書体ですよね。
海軍はSEALs以外はどういうわけか半袖改造が多いですよね~。エビスさんがお持ちのNAGのジャングルファティーグのうち片方は確か軍管区のパッチ付きだったかと記憶していますが、あれは実に良い感じでした!