2010年09月11日

米軍官給品黒BDU

 こんばんは。ビッキー池田です。今回はアメリカ軍官給品のブラックカラーのBDU(Battle Dress Uniform : バトルドレスユニフォーム)を紹介します。


 ブラックのBDUというと民生品が有名ですが、一部官給品も作られていました。そして、米軍ではOPFOR(Opposing Force : 仮想的部隊)やSRT(Special Reaction Team)でブラックのBDUの使用例が確認できます。

米軍官給品黒BDU
 2005年にフォート・ブラッグ(Fort Bragg)で訓練を行っていたときの第42憲兵旅団のSRTです。4人全員がブラックのBDUを着ています。左側のM9を構えている隊員は私物のジャングルブーツを履いているようです。民間タクティカルギアメーカー製と思われるフルフェイスヘルメット、タクティカルベスト、レッグホルスター(EAGLE社のmk.IIIかMk.V、もしくはBLACK HAWK!社のOMEGAでしょうか?)なども確認できます。

 次の2枚の写真は2005年9月に撮影された第8憲兵旅団のSRTの写真です。
米軍官給品黒BDU
 全員がブラックのBDUのトラウザーズとブラックのスウェットを着ているようです。左端のSRT隊員はポイントブランク社(Point Blank社)のStormボディアーマーを装着していますが、中央の2人はブラックホーク社のS.T.R.K.E.シリーズのプレートキャリアを着用しています。また、正確な形状は確認できませんが、右端の隊員はStormでもS.T.R.I.K.E.プレートキャリアでもないタクティカルベストを着用しています。レッグホルスターはサファリランド社(SAFARILAND社)のカイデックス製6004ホルスターのようです。

米軍官給品黒BDU
 資料不足でモデル名などは分かりませんが、先にあげた写真で使われているものとは違うボディアーマーを着用しています。

米軍官給品黒BDU
 こちらは第7軍のOPFOR(Opposing Force : 仮想的部隊)の隊員です。

 以上の写真ではブラックBDUが確認できますが、官給品か民生品かは確認できません。また、他には米軍ではフォースリコンでもブラックBDUの使用例があったという話があるものの、自分は確認したことがありません。


 それでは、官給品の黒色のBDUの紹介に入ります。まずはジャケットです。
米軍官給品黒BDU
米軍官給品黒BDU
 色が黒色なだけで、ウェスト調整用のボタンタブがないなどの特徴は後期型のウッドランドBDUジャケットなどと同じです。

米軍官給品黒BDU
 官給品黒BDUの色は正確にはBLACK 357という名称のようです。生地は50%ナイロン50%コットンのリップストップ生地になっており、コントラクトナンバーはSPO100-97-D-CB11の1997年ロットで、生産メーカーは「UNICOR, GREENVILLE, IL」となっています。


米軍官給品黒BDU
米軍官給品黒BDU
 トラウザーズの方もジャケットと同様に通常のBDUと同型の作りです。

米軍官給品黒BDU
 こちらもやはりナイロンとコットンの混紡で、コントラクトナンバーはSPO100-97-D-CB10の1997年ロットで、生産メーカーは「UNICOR, GREENVILLE, TEXAS」です。



 以下の記事も参考にどうぞ。
米軍OPFOR(仮想敵部隊)使用BDU(80年代以降)その1
米軍OPFOR(仮想敵部隊)使用BDU(80年代以降)その2
米軍ウッドランドBDUジャケットのバリエーション


人気ブログランキングへ





同じカテゴリー(衣類)の記事画像
米陸軍特殊部隊群パッチ付きリーフ迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その3
米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2
同じカテゴリー(衣類)の記事
 米陸軍特殊部隊群パッチ付きリーフ迷彩ジャケット (2011-06-14 00:49)
 米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ (2011-04-13 01:47)
 米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ (2011-03-01 02:00)
 米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット (2011-01-15 00:01)
 米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その3 (2010-11-21 02:32)
 米軍徽章付きユーティリティシャツ3rd&4thタイプその2 (2010-11-07 14:58)

Posted by ビッキー池田  at 00:00 │Comments(5)衣類

この記事へのコメント
ビッキー殿

久し振りにお邪魔します。今回の記事には関係無いので恐縮ですが、以前からビッキー殿に教えて頂きたいことがあります。

私の記憶違いでなければナム戦の後期にはファティーグにARMY章などを胸ポケットに沿って斜めに縫い付けるよう規定されていたと思いますが、ARMY章は斜めでもパラシュート章やCIB章はARMY章の上端に合わせて地面と平行に付けられているジャケットしか見たことがありません。実際に資格章も斜めに縫い付けていた場合はARMY章に対しどのような位置バランスで付けられていたのでしょうか?ご教授の程、宜しくお願い致します。
Posted by 汎用服男 at 2010年09月13日 15:19
 お久しぶりです。

 マニュアル系の資料を所有していないので、正規にどうであったのかは分かりませんが、確かに「パラシュート章やCIB章はARMY章の上端に合わせて地面と平行に付けられている」ことが多いですね。

 しかしながら、ARMYテープと一緒に斜めにスキルパッチを付けた例も時折見られます。その場合はまっすぐにARMYテープを付ける場合と同様にARMYテープの中央の辺りの上側に付けていたようです。


 ちなみにご存知とは思いますが、ベトナム戦争時には黒染めのジャングルファティーグが特殊部隊で時々使われていました。また、タイ駐留の第46特殊部隊中隊ではタイ軍レンジャー部隊の黒いジャングルファティーグが使用されていたようです。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年09月13日 20:37
ビッキー殿

コメント、有難うございます。参考になります。

ブラックのBDUは着回しが利きそうで良いですねー。第7軍の曹長(?)、顔が怖過ぎです…
Posted by 汎用服男 at 2010年09月14日 07:51
相変わらず勉強になります。

不確定情報ですが、民生品の黒は暗殺要員に使用されていると聞きます。
色々推測できておもしろいです(^_^)
http://dxexd.blog43.fc2.com/blog-entry-316.html
Posted by こうちゃん at 2010年09月15日 12:02
>汎用服男様
 参考になったようで、良かったです。

 第7軍の曹長は演習の後、自分が倒した相手に怒鳴りまくる怖い人なんじゃないでしょうか・・・。


>こうちゃん様
 コメントありがとうございます。

 これはどうなんでしょうね?CIAの工作員の割にはプレートキャリアやニーパッドで国籍がばれそうですが・・・。正体を隠すために民生品黒BDUというのは納得がいきます。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年09月16日 13:31
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。