2009年04月10日

米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1

 こんにちは。ビッキー池田です。今回はフィールドメイド(もしくはローカルメイド)のレインジャケットを紹介します。


米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
 フロッグスキンパターン(第二次世界大戦時のダックハンターパターン)のポンチョ生地で作られたものです。ボタンがむき出しですが、全体の形状、ポケットの形状などが陸軍のいわゆるアイクジャケットや海兵隊の短ジャケット型制服に似ています。裾の作りは陸軍のM42ユーティリティシャツに、袖の作りは陸軍のウールフランネルシャツの初期型に近いでしょうか。

 ラベルやスタンプはないので年代は不明ですが、WWII時にはフロッグスキンパターンのポンチョ生地で作られたM1910エントレンチングツール(いわゆるTボーン)のカバーがフィールドメイド品で存在し、40年代にはM43フィールドジャケットやM43ユーティリティシャツをアイクジャケット型に改造したものが作られたようなので、第二次世界大戦時(当然フロッグスキンパターンのポンチョ採用後)からアイクジャケットや短ジャケット型制服が制服として使われた50年代末までの間に生産されたものだと推測されます。ベトナム戦争でもフロッグスキンパターンのポンチョは使用されているので、もしかすると60年代に作られたものかもしれません。

米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
 ポケットと裾と袖のボタンは同型で、碇のマークが入っています。WWII装備はまだまだ勉強中なのでこのボタンが当時の官給品の服に使われていたかは知りませんが、このボタンからして海兵隊もしくは海軍で使われたものだと推測できます。

米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
 このように袖は陸軍のウールフランネルシャツの初期型や海兵隊のサービスシャツなどと似た作りになっています。

米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
 裾の2個のボタン以外に4個のボタンでジャケットの前側は開閉します。陸軍のHBT製ユーティリティシャツなどに使われているボタンと似たボタンです。

米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その1
 なお、フロッグスキンパターンのポンチョ生地を使っているので、生地はリバーシブルですが、リバーシブルでの使用はあまり考えられていないようです。内側にはポケットやボタンがまったくついていません。


 それにしてもこのレインジャケットの機能性はかなり微妙ではないでしょうか。まず上記したように(ワンピースタイプのフロッグスキンパターンの戦闘服や陸軍のフロッグスキンパターンの戦闘服もですが)リバーシブルでの使用があまり考えられていません。レインウェアとして使うことを考えると、この形状では裾が短くて下半身が塗れてしまいます。戦闘服として仕立てられたとも考えられますが、ポンチョ生地なので着心地が悪いですし、普通の戦闘服より蒸れます。レインウェアとして作られたのか、戦闘服として作られたのか、どちらかはわかりませんが、いずれにしても機能性よりもデザインを重視して作られたものなのは間違いなさそうです。


 以下の記事も参考にどうぞ。
米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その2
米軍レインウェア(ローカルメイド、民生品等) その3


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Posted by ビッキー池田  at 02:55 │Comments(0)衣類

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