2010年01月17日

米軍ライトウェイトジャケット&トラウザーズ

 こんにちは。ビッキー池田です。今回は第二次世界大戦末期に米陸軍が太平洋戦線向けに採用した熱帯用戦闘服であるライトウェイトジャケットとライトウェイトトラウザーズを紹介します。ただし、こちらの服はWWII時には実戦投入に間に合わず、その後少数がベトナム戦争で使われたようです。

 困ったことにこのコットンポプリン生地製の戦闘服についてはほとんど資料がありません。1945年に採用されたもののそれほど生産数も実際に支給された数も多くなかったようです。1940年代には海軍でもコットンポプリン生地製の熱帯用戦闘服が採用されましたが、両者のつながりは分かりません。また、ベトナム戦争で少数が使われたようだと書きましたが、当時の写真では未確認で当時の徽章が付いたものを確認しただけです。自分が確認したベトナム戦争時の徽章付きのものはグリーンベレーのものだけです。


 では、まずはジャケットの方の写真です。


 ポケットのボタンはむき出しではありませんが、前合わせのボタンがむき出しになっています。ボタンがむき出しというのはT53-1やT54-4といった1950年代の熱帯戦闘服の試作品や1stタイプのジャングルファティーグと共通した特徴です。残念ながら、前合わせの下から2番目のボタンが外れています。

 ライトウェイトジャケットにはバリエーションが存在したようです。



 襟と袖に金属ボタンが付いています。襟のボタンは襟を固定するため、袖のボタンは袖口をしっかりと閉じるためのもののようです。ただし、このボタンの取り付けは個人の改造の可能性も否定できません。なお、袖には1940年代のものと思われる二等軍曹の階級章が縫い付けられており、当時使用されていたことが推測できます。


 続いて、ライトウェイトトラウザーズの写真です。



 前あわせが6つボタンのボタンフライで、ジャケットと同型のボタンが使用されています。


 トラウザーズのスタンプの写真です。「TROUSERS LIGHTWEIGHT」の表記が読み取れます。ジャケットの方はスタンプが薄くなっていてほとんど読み取れなかったので写真を撮りませんでした。


 最後にライトウェイトジャケットのテストサンプル品を紹介します。



 制式採用品には無い肩エポレットが有ります。サイズ表記も制式採用品ではS、M、L(XSやXLは無いと思います)という表記でしたが、この試作品ではインチ表記になっています。なお、このジャケットにはネームテープ、ARMY章、将校用階級章、兵科章の跡があるので、戦後再利用されたもののようです。


 判読できませんが、試作タイプではラベルに名称などが書かれていたようです。制式採用タイプではスタンプで名称などが表記されていて、ラベルは付いていませんでした。


 袖の裁断とボタン数にも違いがあります。試作品(写真左)では袖ボタンは2つですが、制式採用品では袖ボタンが1つです。


 細かいですが、ポケットの比較です。テストサンプル(写真左)の方がポケット本体とポケットフラップの距離が離れており、ポケット本体とポケットフラップが接続されています。



 こちらの記事も参考にどうぞ。
米軍T53-1テストサンプルライトウェイトジャケット
米軍T54-4テストサンプルブッシュジャケット


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Posted by ビッキー池田  at 00:12 │Comments(2)衣類

この記事へのコメント
これはまた貴重な資料ですね。階級章付きというのがすごい。ボタンの形状も興味深いです。
Posted by Willard at 2010年01月17日 22:21
 毎度どうもです!

 貴重な服なのは間違いないのですが、使用されている写真を自分がほとんど見たことないぐらいなので、人気がありません。貴重なものの人気が無いので、売られているときはほどほどの値段だったりします。試作型についてはこの1着しか見たことがなく、金額に関わらず入手困難かと思いますが・・・。


 ボタンは形状としてはOG-107ユーティリティトラウザーズや海兵隊のP58ユーティリティに使われているプラボタンに近いです。しかし、色が違いますし、素材もおそらくプラスチックではなくエボナイトかと思います。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年01月18日 23:39
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