2011年05月12日
米陸軍特殊部隊群用グリーンベレー(ベトナム戦争時)
こんばんは。ビッキー池田です。今回も引き続きアメリカ陸軍特殊部隊群特集で、その象徴とも言える緑色(RIFLE GREEN)のベレー帽についてご紹介致します。年代によってベレーにバリエーションがありますし、初期はベレー章の付け方も違いましたが、ベトナム戦争時のものに限って今回はご紹介致します。
米軍のベレーは特殊部隊に限らず、基本的には右垂らしのタイプです。ベレーにはベレーフラッシュを付け、ベレーフラッシュには所属部隊のクレスト(兵・下士官の場合)か金属製階級章(士官の場合)を取り付けます。
この第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の人の場合は袖をまくっている関係で階級章がちゃんと見えませんが、下士官なのでベレーフラッシュの上にはクレストです。なお、彼は着用している2ndタイプ(中期型)のジャングルファティーグの左胸ポケットに南ベトナム軍NKT(Nha Ky Thuat:戦略技術上層部 英名はSTD:Strategic Technical Directorate)の連絡局(Liaison OfficeもしくはLiaison Service)のポケットパッチを縫い付けています。その他にもCIB(Combat Infantry Badge:戦闘歩兵章)や南ベトナム軍降下章などの徽章がフルカラー品とサブデュード品の混合で付けられていて、良い感じです。
そして、上記のとおりですが、このように士官はベレーフラッシュの上に階級章(この場合は大尉)を付けます。彼は第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名第39特殊部隊分遣隊:39th Special Forces Detachment)の大尉で、タイガーストライプパターン(Tadpole Sparse Pattern:TDSパターン)の迷彩服に降下章などの徽章を付けています。これは1970年代に撮影された写真です。
そして、正規の方式ではありませんが、中にはグリーンベレーに他の徽章を一緒につけた例も確認できます。
こちらはMACV-SOGのCCC(Command and Control Central)のRTバーモント(Recon Team Vermont)のモンタニヤード隊員たちです。右端の隊員はベレーフラッシュの上にクレストだけではなく、南ベトナム軍の降下章も付けています。このように降下章を取り付けた例は稀に見られました。この他にローカルメイドのベレーフラッシュで階級章やクレストが刺繍されたものも使われていたようです。また、ベレー自体も官給品だけではなく、ローカルメイド品が存在しました。
今回ご紹介する自分のコレクションは官給品とローカルメイド品が1種類ずつです。まずは官給品をご紹介致します。
こちらは第8特殊部隊群(8th Special Force Group)のベレーフラッシュ付きです。残念ながら、クレストもしくは階級章は取り外されていますが、状態は大変良いものとなっています。第8特殊部隊群は1963年から1972年まで活動していた部隊で、中南米を担当していました。
右側面のこのアイレット(鳩目)が官給品ベレーの特徴です。このベレーのコントラクトNoはDSA-100-69-C-1462の1969年ロットとなっております。
続いてはローカルメイド品です。
クレストと第5特殊部隊群のベレーフラッシュ付きです。
裏地にM65フィールドジャケットのライナーが使われており、内側にCCN(Command and Control North)のパッチが縫い付けられています。このように内側にパッチをつけた例が時折ありました。
形をつけるために台紙が入れられています。
以下の記事も参考にどうぞ。
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI
米軍のベレーは特殊部隊に限らず、基本的には右垂らしのタイプです。ベレーにはベレーフラッシュを付け、ベレーフラッシュには所属部隊のクレスト(兵・下士官の場合)か金属製階級章(士官の場合)を取り付けます。
この第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の人の場合は袖をまくっている関係で階級章がちゃんと見えませんが、下士官なのでベレーフラッシュの上にはクレストです。なお、彼は着用している2ndタイプ(中期型)のジャングルファティーグの左胸ポケットに南ベトナム軍NKT(Nha Ky Thuat:戦略技術上層部 英名はSTD:Strategic Technical Directorate)の連絡局(Liaison OfficeもしくはLiaison Service)のポケットパッチを縫い付けています。その他にもCIB(Combat Infantry Badge:戦闘歩兵章)や南ベトナム軍降下章などの徽章がフルカラー品とサブデュード品の混合で付けられていて、良い感じです。
そして、上記のとおりですが、このように士官はベレーフラッシュの上に階級章(この場合は大尉)を付けます。彼は第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名第39特殊部隊分遣隊:39th Special Forces Detachment)の大尉で、タイガーストライプパターン(Tadpole Sparse Pattern:TDSパターン)の迷彩服に降下章などの徽章を付けています。これは1970年代に撮影された写真です。
そして、正規の方式ではありませんが、中にはグリーンベレーに他の徽章を一緒につけた例も確認できます。
こちらはMACV-SOGのCCC(Command and Control Central)のRTバーモント(Recon Team Vermont)のモンタニヤード隊員たちです。右端の隊員はベレーフラッシュの上にクレストだけではなく、南ベトナム軍の降下章も付けています。このように降下章を取り付けた例は稀に見られました。この他にローカルメイドのベレーフラッシュで階級章やクレストが刺繍されたものも使われていたようです。また、ベレー自体も官給品だけではなく、ローカルメイド品が存在しました。
今回ご紹介する自分のコレクションは官給品とローカルメイド品が1種類ずつです。まずは官給品をご紹介致します。
こちらは第8特殊部隊群(8th Special Force Group)のベレーフラッシュ付きです。残念ながら、クレストもしくは階級章は取り外されていますが、状態は大変良いものとなっています。第8特殊部隊群は1963年から1972年まで活動していた部隊で、中南米を担当していました。
右側面のこのアイレット(鳩目)が官給品ベレーの特徴です。このベレーのコントラクトNoはDSA-100-69-C-1462の1969年ロットとなっております。
続いてはローカルメイド品です。
クレストと第5特殊部隊群のベレーフラッシュ付きです。
裏地にM65フィールドジャケットのライナーが使われており、内側にCCN(Command and Control North)のパッチが縫い付けられています。このように内側にパッチをつけた例が時折ありました。
形をつけるために台紙が入れられています。
以下の記事も参考にどうぞ。
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI
2010年09月25日
南ベトナム軍レンジャー部隊のマルーンベレー
こんばんは。ビッキー池田です。今回はベトナム共和国(南ベトナム)のレンジャー部隊のベレーを紹介します。
南ベトナム軍レンジャー部隊(Biệt Ðộng Quân : BDQ)ではマルーン色(栗色)のベレー帽が採用されていました。ベトナム人の隊員と軍事顧問の双方で使用が見られます。
写真中央に立っている軍事顧問の大尉は南ベトナム軍の初期のリーフ系迷彩の戦闘服を着用しているようです。米軍と南ベトナム軍両方の大尉階級章が取り付けられています。
南ベトナム軍の他の部隊やフランス軍と同じで、ベレーは左に垂らすタイプです。レンジャー部隊のベレー章を取り付けて着用します。
1960年代初期のレンジャー隊員です。2人とも武器はM1ガーランドです。左の隊員は22mmライフルグレネードを携行しており、22mmライフルグレネードを発射するためにM1ガーランドにはグレネードランチャー(M7シリーズと思われます)が取り付けられています。また、左の隊員が背負っているのはM1945コンバットフィールドパックのようです。奥の隊員がフランス軍のリザードパターン迷彩のジャケットを着ているのも興味深いと思います。
米軍から派遣された軍事顧問以外にオーストラリア軍から派遣されたAATTV(Australian Army Training Team Vietnam)の軍事顧問でも着用が見られます。
オーストラリア軍は専門外なので、詳しくは分かりませんが、徽章から米軍の軍事顧問ではないと分かります。
左端のベトナム人隊員と中央の軍事顧問でベレーの形状が違います。南ベトナム軍のベレーには立ち上がりの高いタイプと低いタイプが存在し、着用者によっては変わった型のつけ方をする人もいました。軍事顧問のポケットパッチ、ガンベルト、リボルバーが興味深いです。
4人ともグリーンリーフ迷彩の戦闘服を着ていますが、ベレー章がばらばらです。このようにベレー章にはさまざまな種類があり、ベレー章には金属製のものもありました。前列右側の隊員の戦闘服には所属大隊が上部に書かれたタイプのSSI(Shoulder Sleeve Insignia : 肩用部隊章)を取り付けているようです。また、後列右側の隊員の右胸にはレンジャー部隊のスキルパッチが見えます。
ベレーにはベレー章以外のものも一緒につけることがありました。
ベレー章がよく見えませんが、ベレー章の横に南ベトナム軍の大尉の金属製階級章が付いています。このようにベレー章の横に南ベトナム軍の階級章を付けることもありました。彼の1stタイプのジャングルファティーグのジャケットの胸部分にも南ベトナム軍大尉の階級章が確認できます。他には茶革のM3ショルダーホルスターや私物のナイフ(トヨさんの情報により、ランドールM2と判明しました。情報提供ありがとうございます!)が興味深いところです。また、M1936ピストルベルトとM1956コンパス・ファーストエイドポーチが使われていることから、WW2時の装備とM1956装備が混用されていたとよく分かります。
こちらの軍事顧問の二等軍曹はベレー章の横に南ベトナム軍レンジャー部隊の部隊章のビア缶バッジを取り付けています。ベレー章と一緒にビア缶バッジをつけている例も稀にありました。彼の周辺にいるベトナム人隊員たちはレンジャー部隊の黒豹がペイントされたM1ヘルメットを被っています。
それでは、コレクションの紹介に入ります。
ベレー章は手刺繍のタイプでしょうか。
テーラーのラベルとサイズラベルも残っています。サイゴンのPHUC-THINHというテーラーのものです。
続いて2つ目です。
ベレー章は金モール刺繍ですが、模様の描き方がだいぶ甘いです。
偶然にもこちらのものも同じテーラーの生産品でした。
そして、最後の1個です。
残念ながら、金モールのベレー章にダメージがあります。テーラーはやはりサイゴンのテーラーで、HUNG-DAOという名前です。
なお、こちらのベレーはヤフーオークションにて出品中ですので、興味のある方はこちらへどうぞ!!また、明日9月26日のビクトリーショーでもこちらの商品は販売致しますので、ぜひご覧ください!!ブース番号はX226(Xブロックの226番)で、店の名前は「キャンプビッキー」です。詳しくは以下の会場配置図をご覧ください!!
南ベトナム軍レンジャー部隊(Biệt Ðộng Quân : BDQ)ではマルーン色(栗色)のベレー帽が採用されていました。ベトナム人の隊員と軍事顧問の双方で使用が見られます。
写真中央に立っている軍事顧問の大尉は南ベトナム軍の初期のリーフ系迷彩の戦闘服を着用しているようです。米軍と南ベトナム軍両方の大尉階級章が取り付けられています。
南ベトナム軍の他の部隊やフランス軍と同じで、ベレーは左に垂らすタイプです。レンジャー部隊のベレー章を取り付けて着用します。
1960年代初期のレンジャー隊員です。2人とも武器はM1ガーランドです。左の隊員は22mmライフルグレネードを携行しており、22mmライフルグレネードを発射するためにM1ガーランドにはグレネードランチャー(M7シリーズと思われます)が取り付けられています。また、左の隊員が背負っているのはM1945コンバットフィールドパックのようです。奥の隊員がフランス軍のリザードパターン迷彩のジャケットを着ているのも興味深いと思います。
米軍から派遣された軍事顧問以外にオーストラリア軍から派遣されたAATTV(Australian Army Training Team Vietnam)の軍事顧問でも着用が見られます。
オーストラリア軍は専門外なので、詳しくは分かりませんが、徽章から米軍の軍事顧問ではないと分かります。
左端のベトナム人隊員と中央の軍事顧問でベレーの形状が違います。南ベトナム軍のベレーには立ち上がりの高いタイプと低いタイプが存在し、着用者によっては変わった型のつけ方をする人もいました。軍事顧問のポケットパッチ、ガンベルト、リボルバーが興味深いです。
4人ともグリーンリーフ迷彩の戦闘服を着ていますが、ベレー章がばらばらです。このようにベレー章にはさまざまな種類があり、ベレー章には金属製のものもありました。前列右側の隊員の戦闘服には所属大隊が上部に書かれたタイプのSSI(Shoulder Sleeve Insignia : 肩用部隊章)を取り付けているようです。また、後列右側の隊員の右胸にはレンジャー部隊のスキルパッチが見えます。
ベレーにはベレー章以外のものも一緒につけることがありました。
ベレー章がよく見えませんが、ベレー章の横に南ベトナム軍の大尉の金属製階級章が付いています。このようにベレー章の横に南ベトナム軍の階級章を付けることもありました。彼の1stタイプのジャングルファティーグのジャケットの胸部分にも南ベトナム軍大尉の階級章が確認できます。他には茶革のM3ショルダーホルスターや私物のナイフ(トヨさんの情報により、ランドールM2と判明しました。情報提供ありがとうございます!)が興味深いところです。また、M1936ピストルベルトとM1956コンパス・ファーストエイドポーチが使われていることから、WW2時の装備とM1956装備が混用されていたとよく分かります。
こちらの軍事顧問の二等軍曹はベレー章の横に南ベトナム軍レンジャー部隊の部隊章のビア缶バッジを取り付けています。ベレー章と一緒にビア缶バッジをつけている例も稀にありました。彼の周辺にいるベトナム人隊員たちはレンジャー部隊の黒豹がペイントされたM1ヘルメットを被っています。
それでは、コレクションの紹介に入ります。
ベレー章は手刺繍のタイプでしょうか。
テーラーのラベルとサイズラベルも残っています。サイゴンのPHUC-THINHというテーラーのものです。
続いて2つ目です。
ベレー章は金モール刺繍ですが、模様の描き方がだいぶ甘いです。
偶然にもこちらのものも同じテーラーの生産品でした。
そして、最後の1個です。
残念ながら、金モールのベレー章にダメージがあります。テーラーはやはりサイゴンのテーラーで、HUNG-DAOという名前です。
なお、こちらのベレーはヤフーオークションにて出品中ですので、興味のある方はこちらへどうぞ!!また、明日9月26日のビクトリーショーでもこちらの商品は販売致しますので、ぜひご覧ください!!ブース番号はX226(Xブロックの226番)で、店の名前は「キャンプビッキー」です。詳しくは以下の会場配置図をご覧ください!!