2010年01月09日

米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット

 こんばんは。ビッキー池田です。今回はウッドランド迷彩のM65フィールドジャケット(COAT, COLD WEATHER: FIELD, CAMOUFLAGE PATTERN)のバリエーションを紹介しようと思います。


米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット

 1981年(1980年?)にBDU(Battle Dress Uniform)の迷彩としてウッドランドパターンが採用されると、それにあわせてM65フィールドジャケットもそれまでのOD色(OG-107)以外に、ウッドランドパターンのものが採用されました。ただし、BDUと同時に採用されたのか、BDU採用から少し期間が空いてから採用されたのかは分かりません。一方で1989年頃まではODのものの生産も続くことになります。

 ODのM65フィールドジャケットにはアルミジッパーのモデル(2ndタイプ、初期型)がありましたが、ウッドランドのモデルにはありません。よって、ウッドランドのM-65フィールドジャケットにおける1stタイプもしくは初期型はブラスジッパー(真鍮ジッパー)のモデルということになります。
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
 フロントジッパーと襟のジッパーが共にブラスジッパーのモデルは1986年頃までは生産されていたようです。なお、こちらのM65のコントラクトナンバーはDLA100-84-C-0721となっており、フロントジッパーと襟のジッパーは共にGENERAL製となっています。


 そして、ODのM-65と同様にプラスチックジッパーを使用したモデルがウッドランドのM-65でも登場するのですが、やはりODのM-65と同様にフロントジッパーはブラス製で、襟のジッパーはプラスチック製という過渡期のモデルが存在しました。この過渡期のモデルは1988年頃まで生産されていたようです。
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
 こちらのM-65フィールドジャケットには第98歩兵師団SSIと准尉(W3)階級章、コットン製ネームテープ、コットン製ARMY章が縫い付けられています。また、こちらのM-65のコントラクトナンバーはDLA100-82-C-0689で、フロントジッパーはSCOVILL製、襟のジッパーはYKK製です。


 最後に1985年頃からフロントジッパーも襟のジッパーもプラジッパーのモデルが登場しました。これがウッドランド迷彩のM-65における2ndタイプもしくは後期型ということになります。
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
 このM-65のコントラクトNoはSPO100-96-D-0320で、ジッパーはフロントも襟もYKK製です。

米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
米軍ウッドランドパターンM65フィールドジャケット
 なお、このM-65フィールドジャケットには第101空挺師団SSI、第19航空支援作戦中隊(19th Air Support Operations Squadron)部隊章、航空戦闘軍団(Air Combat Command)部隊章、一等空兵階級章、コットン製のAIR FORCE章とネームテープが縫いつけられています。空軍なのに第101空挺師団の部隊章が縫い付けられていますが、第19航空支援作戦中隊の任務が気象観測などによる第101空挺師団と第5特殊部隊群の作戦支援であることと関係があるはずです。このM-65の着用者は作戦支援のために第101空挺師団に派遣されていたのではないでしょうか。


 1996年頃に官給品のウッドランドのM-65フィールドジャケットの生産は終了したようです。そして、ウッドランドのゴアテックスパーカー(ECWCSパーカー)に役目を取って代わられました。しかし、3CデザートパターンのM-65フィールドジャケットは1999年まで生産されましたし、その後もACU(Army Combat Uniform)パターンのM-65フィールドジャケットが登場します。現在もACUのM-65が生産されているかは知識不足で分かりませんが、2008年コントラクトのモデルは確認しました。



 以下の記事も参考にどうぞ。
ダックハンターパターンのM65フィールドジャケット その1
ダックハンターパターンのM65フィールドジャケット その2
米軍ウッドランドBDUジャケットのバリエーション

 また、以下のアカトラ氏が書いた記事でM65を購入する際チェックすべきポイントが紹介されており、大変参考になります。
M65(WL)のバリエーション


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Posted by ビッキー池田  at 00:39 │Comments(2)衣類

この記事へのコメント
空軍と第101空挺師団の組み合わせは珍しいです。空軍のブルーの色がはえていい感じだと思います。
Posted by Willard at 2010年01月10日 12:06
 空軍の徽章と陸軍の部隊章の両方がついているものは珍しいですよね。

 ユーティリティシャツでも空軍の階級章と陸軍の部隊章がついているのを見たことがあるのですが、おそらく航空支援要請などのために陸軍に同行していた空軍将兵が着用していたのだと思います。部隊章と階級章で軍が違うというのは軍事顧問のようで好きです。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年01月10日 19:54
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