2011年06月14日
米陸軍特殊部隊群パッチ付きリーフ迷彩ジャケット
こんばんは。ビッキー池田です。今回もやはりアメリカ陸軍特殊部隊群特集ということで、SFGのパッチ付きのリーフ迷彩ジャケットをご紹介致します。
ERDL(Engineer Research and Development Laboratory)リーフ迷彩が採用されると、陸軍ではグリーンベレーやLRRP(Long Range Reconnaisance Patol:長距離偵察部隊)のような特殊部隊へ優先的に配備されていきました。なお、一言でERDLリーフ迷彩と言いましても、グリーンリーフ、ブラウンリーフ、LC-1リーフなどと呼ばれるバリエーションが存在します。
こちらは第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の写真で、左から2番目の隊員がERDLグリーンリーフ迷彩を着用しています。この隊員がリーフ迷彩を着用し、右端の隊員がM1967マガジンポーチを使用していることから、1960年代末以降の写真と分かりますが、BAR(Browning Automatic Rifle)用のM1937カートリッジベルトとM1942ファーストエイドポーチが使われているなかなか興味深い写真です。更に興味深いのが右から2番目の隊員がフランス軍のリザード迷彩のスモック(ビーバーテイルがあり、背中側のポケットがないので、1947/52型もしくは1947/53型と分かります)とタイガーストライプのトラウザーズを組み合わせて着用している点だと思います。
そして、リーフ迷彩はベトナム戦争後も使用が続き、少なくとも1980年代末(ブーニーハットは1990年代まで)使用されていたようです。また、ERDLリーフ迷彩の戦闘服は夏季・熱帯用の薄手の生地で作られていましたが、ウッドランド迷彩のBDU(Battle Dress Uniform)が登場するまでは他に官給品の迷彩服が無かったので、韓国やアメリカ本土のグリーンベレー隊員にも使用が見られました。
こちらは1979年11月に撮影された第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名:第39特殊部隊分遣隊)の写真で、左の隊員(二等軍曹?一等軍曹?)はグリーンリーフのジャケットとブラウンリーフ(もしくはLC-1リーフ)のトラウザーズという組み合わせです。左から2番目の隊員の例のようにジャングルファティーグもリーフ迷彩と共に1980年代まで使用されました。
また、右端の韓国陸軍空輸特戦団(特戦司)の隊員と右から2番目のグリーンベレー士官はヌードルパターン迷彩の戦闘服を着用しており、右端の韓国兵のヌードルパターンはボタンがむき出しなので、テーラーメイド品か郷土予備軍用かもしれません。右から2番目の隊員は肩エポレットにコンバットリーダー章、右胸ポケットに空輸特戦団司令部部隊章、右胸に韓国陸軍降下章というように多数徽章を付けているほか、トラウザーズベルトがいわゆるBDUベルトのような作りの私物です。左のグリーンベレー隊員も右胸には韓国陸軍降下章を付けており、右胸ポケットには空輸特戦団第1旅団のポケットパッチが取り付けられています。
1970年代後期になると、ジャングルファティーグと同スタイルの胸ポケットが斜めのタイプ以外にストレートポケットになったLC-1リーフやLCリーフやRDF(Rapid Deployment Force:緊急展開軍)リーフなどと呼ばれるタイプが登場しました。こちらも一緒にグリーンベレーでは1980年代末まで使用されました。
1980年代初期の写真と思われ、右の2人がLC-1リーフを着用しているようです。右から3番目の隊員がBDUを着用しており、その左の2人はジャングルファティーグを着用しています。なお、右端の隊員はミッチェルパターンのヘルメットカバーを裏側にして使用しているようです。
今回は自分のコレクションを3着紹介致します。
こちらはリップストップのグリーンリーフ生地のもので、裁断は全てシングル、袖口のマチはないタイプです。コントラクトNoはDSA-100-69-C-1723の1969年ロットで、製造メーカーは「TELLICO MANUFACTURING COMPANY」となっております。
右袖にはクメール共和国(REPUBLIQUE KHMER)のスクロール型パッチが縫いつけられていることから、カンボジアに派遣されていた隊員着用と思われます。右胸にはコットン製のネームテープが縫い付けられており、名前がスタンプされているようです。
左胸にはコットン製U.S. ARMYテープとマスターの降下章が縫い付けられており、左袖にはメロウエッジのAIRBORNEタブとグリーンベレーのSSI(Shoulder Sleeve Insignia : 肩用部隊章)が縫い付けられています。
次はブラウンリーフ生地のものです。
こちらも裁断が全てシングルで袖口のマチがないタイプです。コントラクトナンバーはDSA-100-70-C-0474の1970年ロットで、生産メーカーは「BURGESS MFG., INC.」となっております。
右襟には少佐階級章、右袖にはメロウエッジタイプの第173空挺旅団SSIとエアボーンタブが縫い付けられています。ベトナム戦争を第173空挺旅団で経験した隊員と思われます。ネームテープは取り外されているようです。
左胸にはコットン製テープにスタンプのU.S.ARMYテープとマスターの降下章、左襟には歩兵科兵科章、左袖にはメロウエッジタイプのSPECIAL FORCEタブとAIRBORNEタブとグリーンベレーSSIが縫い付けられています。SPECIAL FORCEタブが採用されたのは1983年ということを考えると、ベトナム戦争時ではなく1980年代に使用されていたものとの判断が可能です。
なお、このジャケットは他にも注目すべき点があります。
ポケットのボタンが外されており、ベルクロ(マジックテープ)で開閉するように改造されています。
生地も2種類のものが使われています。2種類ともいわゆるブラウンリーフ迷彩ですが、裏に表の迷彩柄が透けているタイプと透けていないタイプの2種類です。迷彩柄が裏に透けていないタイプの方が後期の生地とされています。
そして、最後はストレートポケットのLC-1リーフ型です。
形状としてはLC-1リーフ型なのですが、使われている生地はブラウンリーフ生地です。ラベルの文字は薄くなっていて判読困難ですが、コントラクトNoは1979年ロットと思われます。背中側上部の裁断のみダブルステッチです。
コットン製のネームテープとU.S. ARMYテープ、ベーシックの降下章、SPECIAL FORCESタブ、AIRBORNEタブ、グリーンベレーSSIが縫い付けられています。こちらもSPECIAL FORCESタブが縫いつけられていることから、1983年以降に使用されていたもののようです。
以下の記事もご参考にどうぞ。
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その1
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その2
米軍ERDLグリーンリーフジャケット改造品
米軍NAG(海軍軍事顧問群)ジャングルファティーグジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その1
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI
ERDL(Engineer Research and Development Laboratory)リーフ迷彩が採用されると、陸軍ではグリーンベレーやLRRP(Long Range Reconnaisance Patol:長距離偵察部隊)のような特殊部隊へ優先的に配備されていきました。なお、一言でERDLリーフ迷彩と言いましても、グリーンリーフ、ブラウンリーフ、LC-1リーフなどと呼ばれるバリエーションが存在します。
こちらは第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の写真で、左から2番目の隊員がERDLグリーンリーフ迷彩を着用しています。この隊員がリーフ迷彩を着用し、右端の隊員がM1967マガジンポーチを使用していることから、1960年代末以降の写真と分かりますが、BAR(Browning Automatic Rifle)用のM1937カートリッジベルトとM1942ファーストエイドポーチが使われているなかなか興味深い写真です。更に興味深いのが右から2番目の隊員がフランス軍のリザード迷彩のスモック(ビーバーテイルがあり、背中側のポケットがないので、1947/52型もしくは1947/53型と分かります)とタイガーストライプのトラウザーズを組み合わせて着用している点だと思います。
そして、リーフ迷彩はベトナム戦争後も使用が続き、少なくとも1980年代末(ブーニーハットは1990年代まで)使用されていたようです。また、ERDLリーフ迷彩の戦闘服は夏季・熱帯用の薄手の生地で作られていましたが、ウッドランド迷彩のBDU(Battle Dress Uniform)が登場するまでは他に官給品の迷彩服が無かったので、韓国やアメリカ本土のグリーンベレー隊員にも使用が見られました。
こちらは1979年11月に撮影された第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名:第39特殊部隊分遣隊)の写真で、左の隊員(二等軍曹?一等軍曹?)はグリーンリーフのジャケットとブラウンリーフ(もしくはLC-1リーフ)のトラウザーズという組み合わせです。左から2番目の隊員の例のようにジャングルファティーグもリーフ迷彩と共に1980年代まで使用されました。
また、右端の韓国陸軍空輸特戦団(特戦司)の隊員と右から2番目のグリーンベレー士官はヌードルパターン迷彩の戦闘服を着用しており、右端の韓国兵のヌードルパターンはボタンがむき出しなので、テーラーメイド品か郷土予備軍用かもしれません。右から2番目の隊員は肩エポレットにコンバットリーダー章、右胸ポケットに空輸特戦団司令部部隊章、右胸に韓国陸軍降下章というように多数徽章を付けているほか、トラウザーズベルトがいわゆるBDUベルトのような作りの私物です。左のグリーンベレー隊員も右胸には韓国陸軍降下章を付けており、右胸ポケットには空輸特戦団第1旅団のポケットパッチが取り付けられています。
1970年代後期になると、ジャングルファティーグと同スタイルの胸ポケットが斜めのタイプ以外にストレートポケットになったLC-1リーフやLCリーフやRDF(Rapid Deployment Force:緊急展開軍)リーフなどと呼ばれるタイプが登場しました。こちらも一緒にグリーンベレーでは1980年代末まで使用されました。
1980年代初期の写真と思われ、右の2人がLC-1リーフを着用しているようです。右から3番目の隊員がBDUを着用しており、その左の2人はジャングルファティーグを着用しています。なお、右端の隊員はミッチェルパターンのヘルメットカバーを裏側にして使用しているようです。
今回は自分のコレクションを3着紹介致します。
こちらはリップストップのグリーンリーフ生地のもので、裁断は全てシングル、袖口のマチはないタイプです。コントラクトNoはDSA-100-69-C-1723の1969年ロットで、製造メーカーは「TELLICO MANUFACTURING COMPANY」となっております。
右袖にはクメール共和国(REPUBLIQUE KHMER)のスクロール型パッチが縫いつけられていることから、カンボジアに派遣されていた隊員着用と思われます。右胸にはコットン製のネームテープが縫い付けられており、名前がスタンプされているようです。
左胸にはコットン製U.S. ARMYテープとマスターの降下章が縫い付けられており、左袖にはメロウエッジのAIRBORNEタブとグリーンベレーのSSI(Shoulder Sleeve Insignia : 肩用部隊章)が縫い付けられています。
次はブラウンリーフ生地のものです。
こちらも裁断が全てシングルで袖口のマチがないタイプです。コントラクトナンバーはDSA-100-70-C-0474の1970年ロットで、生産メーカーは「BURGESS MFG., INC.」となっております。
右襟には少佐階級章、右袖にはメロウエッジタイプの第173空挺旅団SSIとエアボーンタブが縫い付けられています。ベトナム戦争を第173空挺旅団で経験した隊員と思われます。ネームテープは取り外されているようです。
左胸にはコットン製テープにスタンプのU.S.ARMYテープとマスターの降下章、左襟には歩兵科兵科章、左袖にはメロウエッジタイプのSPECIAL FORCEタブとAIRBORNEタブとグリーンベレーSSIが縫い付けられています。SPECIAL FORCEタブが採用されたのは1983年ということを考えると、ベトナム戦争時ではなく1980年代に使用されていたものとの判断が可能です。
なお、このジャケットは他にも注目すべき点があります。
ポケットのボタンが外されており、ベルクロ(マジックテープ)で開閉するように改造されています。
生地も2種類のものが使われています。2種類ともいわゆるブラウンリーフ迷彩ですが、裏に表の迷彩柄が透けているタイプと透けていないタイプの2種類です。迷彩柄が裏に透けていないタイプの方が後期の生地とされています。
そして、最後はストレートポケットのLC-1リーフ型です。
形状としてはLC-1リーフ型なのですが、使われている生地はブラウンリーフ生地です。ラベルの文字は薄くなっていて判読困難ですが、コントラクトNoは1979年ロットと思われます。背中側上部の裁断のみダブルステッチです。
コットン製のネームテープとU.S. ARMYテープ、ベーシックの降下章、SPECIAL FORCESタブ、AIRBORNEタブ、グリーンベレーSSIが縫い付けられています。こちらもSPECIAL FORCESタブが縫いつけられていることから、1983年以降に使用されていたもののようです。
以下の記事もご参考にどうぞ。
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その1
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その2
米軍ERDLグリーンリーフジャケット改造品
米軍NAG(海軍軍事顧問群)ジャングルファティーグジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その1
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI
2011年05月12日
米陸軍特殊部隊群用グリーンベレー(ベトナム戦争時)
こんばんは。ビッキー池田です。今回も引き続きアメリカ陸軍特殊部隊群特集で、その象徴とも言える緑色(RIFLE GREEN)のベレー帽についてご紹介致します。年代によってベレーにバリエーションがありますし、初期はベレー章の付け方も違いましたが、ベトナム戦争時のものに限って今回はご紹介致します。
米軍のベレーは特殊部隊に限らず、基本的には右垂らしのタイプです。ベレーにはベレーフラッシュを付け、ベレーフラッシュには所属部隊のクレスト(兵・下士官の場合)か金属製階級章(士官の場合)を取り付けます。
この第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の人の場合は袖をまくっている関係で階級章がちゃんと見えませんが、下士官なのでベレーフラッシュの上にはクレストです。なお、彼は着用している2ndタイプ(中期型)のジャングルファティーグの左胸ポケットに南ベトナム軍NKT(Nha Ky Thuat:戦略技術上層部 英名はSTD:Strategic Technical Directorate)の連絡局(Liaison OfficeもしくはLiaison Service)のポケットパッチを縫い付けています。その他にもCIB(Combat Infantry Badge:戦闘歩兵章)や南ベトナム軍降下章などの徽章がフルカラー品とサブデュード品の混合で付けられていて、良い感じです。
そして、上記のとおりですが、このように士官はベレーフラッシュの上に階級章(この場合は大尉)を付けます。彼は第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名第39特殊部隊分遣隊:39th Special Forces Detachment)の大尉で、タイガーストライプパターン(Tadpole Sparse Pattern:TDSパターン)の迷彩服に降下章などの徽章を付けています。これは1970年代に撮影された写真です。
そして、正規の方式ではありませんが、中にはグリーンベレーに他の徽章を一緒につけた例も確認できます。
こちらはMACV-SOGのCCC(Command and Control Central)のRTバーモント(Recon Team Vermont)のモンタニヤード隊員たちです。右端の隊員はベレーフラッシュの上にクレストだけではなく、南ベトナム軍の降下章も付けています。このように降下章を取り付けた例は稀に見られました。この他にローカルメイドのベレーフラッシュで階級章やクレストが刺繍されたものも使われていたようです。また、ベレー自体も官給品だけではなく、ローカルメイド品が存在しました。
今回ご紹介する自分のコレクションは官給品とローカルメイド品が1種類ずつです。まずは官給品をご紹介致します。
こちらは第8特殊部隊群(8th Special Force Group)のベレーフラッシュ付きです。残念ながら、クレストもしくは階級章は取り外されていますが、状態は大変良いものとなっています。第8特殊部隊群は1963年から1972年まで活動していた部隊で、中南米を担当していました。
右側面のこのアイレット(鳩目)が官給品ベレーの特徴です。このベレーのコントラクトNoはDSA-100-69-C-1462の1969年ロットとなっております。
続いてはローカルメイド品です。
クレストと第5特殊部隊群のベレーフラッシュ付きです。
裏地にM65フィールドジャケットのライナーが使われており、内側にCCN(Command and Control North)のパッチが縫い付けられています。このように内側にパッチをつけた例が時折ありました。
形をつけるために台紙が入れられています。
以下の記事も参考にどうぞ。
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI
米軍のベレーは特殊部隊に限らず、基本的には右垂らしのタイプです。ベレーにはベレーフラッシュを付け、ベレーフラッシュには所属部隊のクレスト(兵・下士官の場合)か金属製階級章(士官の場合)を取り付けます。
この第5特殊部隊群(5th Special Force Group)の人の場合は袖をまくっている関係で階級章がちゃんと見えませんが、下士官なのでベレーフラッシュの上にはクレストです。なお、彼は着用している2ndタイプ(中期型)のジャングルファティーグの左胸ポケットに南ベトナム軍NKT(Nha Ky Thuat:戦略技術上層部 英名はSTD:Strategic Technical Directorate)の連絡局(Liaison OfficeもしくはLiaison Service)のポケットパッチを縫い付けています。その他にもCIB(Combat Infantry Badge:戦闘歩兵章)や南ベトナム軍降下章などの徽章がフルカラー品とサブデュード品の混合で付けられていて、良い感じです。
そして、上記のとおりですが、このように士官はベレーフラッシュの上に階級章(この場合は大尉)を付けます。彼は第1特殊部隊群(1st Special Force Group)の韓国分遣隊(Korea Detachment 別名第39特殊部隊分遣隊:39th Special Forces Detachment)の大尉で、タイガーストライプパターン(Tadpole Sparse Pattern:TDSパターン)の迷彩服に降下章などの徽章を付けています。これは1970年代に撮影された写真です。
そして、正規の方式ではありませんが、中にはグリーンベレーに他の徽章を一緒につけた例も確認できます。
こちらはMACV-SOGのCCC(Command and Control Central)のRTバーモント(Recon Team Vermont)のモンタニヤード隊員たちです。右端の隊員はベレーフラッシュの上にクレストだけではなく、南ベトナム軍の降下章も付けています。このように降下章を取り付けた例は稀に見られました。この他にローカルメイドのベレーフラッシュで階級章やクレストが刺繍されたものも使われていたようです。また、ベレー自体も官給品だけではなく、ローカルメイド品が存在しました。
今回ご紹介する自分のコレクションは官給品とローカルメイド品が1種類ずつです。まずは官給品をご紹介致します。
こちらは第8特殊部隊群(8th Special Force Group)のベレーフラッシュ付きです。残念ながら、クレストもしくは階級章は取り外されていますが、状態は大変良いものとなっています。第8特殊部隊群は1963年から1972年まで活動していた部隊で、中南米を担当していました。
右側面のこのアイレット(鳩目)が官給品ベレーの特徴です。このベレーのコントラクトNoはDSA-100-69-C-1462の1969年ロットとなっております。
続いてはローカルメイド品です。
クレストと第5特殊部隊群のベレーフラッシュ付きです。
裏地にM65フィールドジャケットのライナーが使われており、内側にCCN(Command and Control North)のパッチが縫い付けられています。このように内側にパッチをつけた例が時折ありました。
形をつけるために台紙が入れられています。
以下の記事も参考にどうぞ。
米陸軍特殊部隊群パッチ付きヌードルパターン迷彩ジャケット
米陸軍特殊部隊群パッチ付きユーティリティシャツ
米陸軍特殊部隊群パッチ付きジャングルファティーグ
ベトナム戦争時の米軍におけるトンプソンSMG
ベトナム戦争時の米軍におけるステンガン
米軍及び南ベトナム軍とUZI