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Posted by ミリタリーブログ  at 

2009年09月24日

米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その2

 こんばんは。ビッキー池田です。今回はスプレーで迷彩を施されたジャングルファティーグのジャケットを紹介します。




 3rdタイプのTCU(トロピカルコンバットユニフォーム)ジャケットへ斜めに黒のスプレーを吹き付けただけのもののようです。マジックで一つ一つ迷彩を描いたものよりも、このようにスプレーで簡単に迷彩にしたものの方が当時の写真で多いように思います。スプレーで迷彩を描くのは現在でも簡単に再現できるのではないでしょうか。

 なお、コントラクトNoはDSA100-69-C-0728の1969年ロットで、生産メーカーはHENDERSON MFG. CO., INC.となっています。こちらのジャケットは3rdタイプですが、4thタイプと同様にペンポケットが1つです。これは1969年製の3rdタイプに見られる特徴となります。また、こちらのTCUジャケットの裁断は背中側上部のみダブルステッチで、他は全てシングルです。袖口のマチが無く、インストラクションラベルは珍しく左側に付いていました。



 以下の記事も参考にどうぞ。
米軍NAG(海軍軍事顧問群)ジャングルファティーグジャケット
米軍手描き迷彩のジャングルファティーグ その1


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Posted by ビッキー池田  at 22:37Comments(0)衣類

2009年09月16日

米軍OG-107ユーティリティシャツ2ndタイプ

 こんにちは。ビッキー池田です。今回はOG-107ユーティリティシャツの2ndタイプのバリエーションを紹介します。


 OG-107ユーティリティシャツの2ndタイプは60年代初期に採用されたユーティリティシャツで、60年代中期頃まで使用が確認できます。一般部隊がベトナムへ派遣され始めた1965年には一般部隊で1stタイプと共に使用されていました。ただ、ベトナムなどではすぐにTCUに置き換えられた上に、1stタイプの方が多く使用されていたようで、意外に見ることは少ないです。また、2ndタイプのユーティリティシャツは中期型ユーティリティシャツとも呼ばれます。




 OG-107ユーティリティシャツの3rdタイプからが4軍共通で採用されたユーティリティシャツと言われていますが、実際には海兵隊や空軍でも2ndタイプは使用されていました。

 M1961ピストルベルトなどの装備から彼が海兵隊の所属なのが分かります。



 続いて空軍の第315航空軍団兵員輸送機群(315 Air Commando Group, Troop Carrier)での使用例となります。1966年に南ベトナムのプレイク基地(Pleiku Air Base)で撮影された写真で、写真右の女性は1stタイプのジャングルファティーグを着用していますが、ショーのために来た民間人です。第315航空軍団兵員輸送機群は1965年3月8日から1966年3月8日までの1年間だけ活動した部隊なので、活動停止までの最後の3ヶ月の間に撮影された写真ということになります。その後、第315航空軍団兵員輸送機群は1985年7月31日に第315軍事空輸群(315 Military Airlift Group)として活動再開しました。



 1964年12月の写真で、この三等軍曹はAN/PRC-64無線を操作しています。2ndタイプのユーティリティシャツの袖ストラップを確認できる珍しい写真です。

 なお、以上の全ての写真にも言えることですが、官給品の2ndタイプのユーティリティシャツではなく、ローカルメイド品や民生品などで2ndタイプ型のユーティリティシャツを着ている可能性も否定できません。



 さて、2ndタイプのユーティリティシャツの特徴を説明します。

 これは第173空挺旅団の二等兵が使用していた2ndタイプのユーティリティシャツの基本タイプです。最大の特徴はポケットフラップで、長方形の下部の角を落としたような形状になっています。ポケット自体の形状は1stタイプと同じで四角形の下部の角を落としたような六角形です。

 なお、こちらのシャツについている徽章は全てカットエッジの官給品になります。コントラクトNoはDSA-1-3155-64-Cです。フルカラーの第173空挺旅団SSI、二等兵階級章、ベーシックの降下章、ARMY章、ネームテープが付いていて、SSIと階級章はカットエッジタイプになります。


 細かいところでは、この背中側上部の2本の縫い目が2ndタイプ独特の特徴です。2ndタイプ型のローカルメイド品や民生品ではこの縫い目が省略されていたり、角度が違うことがよくあります。


 更に細かいところですが、前あわせ部分の内側の折り返しがちゃんと縫われていないのも2ndタイプの特徴で、これは3rdタイプにも受け継がれる特徴です。なお、2ndタイプ型のローカルメイド品や民生品ではこの折り返しが縫われていることがあります。


 さて、基本タイプに続いて、バリエーションの紹介ですが、バリエーションと呼べるものを1種類しか自分は確認できていません。官給品の1stタイプのユーティリティシャツにはボタンの違うバリエーションがありましたが、官給品の2ndタイプにはそれがないようです。

 基本的な2ndタイプのユーティリティシャツには袖の調整用ストラップが付いていませんが、これにはついています。同じ仕様のものを複数確認しており、裁断もしっかりしているので、個人や部隊単位での改造ではないはずです。なお、コントラクトNoはDSA-1-3921-64-Cとなっています。このシャツにはフルカラーの第4歩兵師団SSI、4等特技兵階級章、ARMY章、ネームテープが縫い付けており、SSIと階級章はカットエッジタイプです。


 通常の2ndタイプの袖(写真右)との比較です。このストラップが付いたタイプの生産数は多くなかったようで、実際に使用されていた写真は見たことがありません。1964年頃に採用された3rdタイプに生産が切り替わる直前に生産が始まったために生産数が少なかったのだと思われます。


 以下の記事も参考にどうぞ。
戦後米軍ユーティリティシャツの基本バリエーション
米軍徽章付きユーティリティシャツ3rdタイプ&4thタイプ
米軍OG-507ユーティリティシャツ改造品
米軍ユーティリティシャツ(ローカルメイド、民生品等)その1
夏季・熱帯用ユーティリティ(ローカルメイド、民生品等)その1
米軍テストサンプルユーティリティシャツ


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Posted by ビッキー池田  at 00:29Comments(0)衣類

2009年09月06日

米軍OPFOR(仮想敵部隊)使用BDU(80年代以降)その1

 こんにちは。ビッキー池田です。今回は冷戦後の(Opposing Force : 仮想敵部隊)で使用されたジャケットを3点紹介します。


 まずはOPFORにおける徽章の付け方に関する画像を見つけたのでそれを紹介します。これは第11機甲騎兵旅団の場合の画像ですが、他の部隊でも基本的に徽章の付け方は変わらないはずです。情報不足で断言できませんが、右腕のSSIはOPFORを示すもので、襟の徽章は兵科章と思われます。


 OPFORでは冷戦中も冷戦後も通常とは違う戦闘服が使われてきましたが、砂漠戦を想定した場合は通常の砂漠用のBDUも使用したようです。




 自分は6CデザートBDU(Battle Dress Uniform : バトルドレスユニフォーム)のものは持っていませんが、3Cデザートのものは入手に成功しました。

 なぜか右腕ではなく、左腕にOPFORのSSIが付いています。また、襟に縫い付けられた布の部分にはその上から金属製徽章が付けられていたようで、その穴がありました。右腕のSSIは恥ずかしながら資料不足でどの部隊のものか分かりません。


 ちなみに服自体も初期の3CデザートBDUでは珍しい100%コットンのリップストップ生地のタイプです。初期の3CデザートBDUは通常ノンリップ生地ですが、リップストップのものも採用直後に少数生産されていました。なお、このジャケットのコントラクトNoはDLA100-90-C-0349です。


 官給品ではない砂漠用戦闘服も使われたようで、自分のコレクションにTRU-SPEC製のデザートタイガーストライプパターンのものがあります。湾岸戦争ではデザートタイガーを特殊部隊が使ったと聞きますので、その影響でしょうか。


 生地は100%コットンのリップストップです。袖などに徽章の跡がないので、SSIや階級章などはついていない状態で使われたのだと思います。


 なお、単にこのジャケットがイレギュラー品なだけと思いますが、ボタンが普通のBDUより1個多いもののそのボタンを入れる穴がありません。


 砂漠戦用以外ではODのBDUが冷戦後のOPFORでは使用されました。


 ODのBDUは官給品以外にPROPPER社の民生品の使用も確認されていますが、今回紹介するのは官給品です。



 服の作りとしては後期型のBDUとまったく同じですが、この服のOD色はグリーン483という独特の色になります。


 左腕のSSIは第509歩兵連隊のものです。肩の徽章はOPFORの少佐階級章になります。(デザイン的には北朝鮮の大佐の階級章と似ているようです)資料不足のため詳しくは不明ですが、襟の徽章は歩兵科兵科章で左胸のスキルパッチは降下章でしょうか。(兵科章は北朝鮮陸軍の全兵科共通の兵科章に似ているようです)なお、自分のコレクションではありませんが、同一人物が放出したジャケットで左胸ポケットに普通の金属製大尉階級章と付けたものを見たことがあります。その階級章以外の徽章の付け方は同じでした。

 赤字の部分の追記は鶴屋軍兵氏からの情報で書くことが出来ました。ご協力感謝します。



 以下の記事も参考にどうぞ。
米軍OPFOR(仮想敵部隊)用ヘルメット
米軍OPFOR(仮想敵部隊)使用BDU(80年代以降)その2
米軍官給品黒BDU
米軍OPFOR(仮想敵部隊)の階級章(80年代以降)


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Posted by ビッキー池田  at 02:43Comments(2)衣類