2010年05月03日

米軍M5アサルトガスマスク

 こんばんは。ビッキー池田です。しばらくベトナム戦争関係が多かったですが、今回は第二次世界大戦時のM5アサルトガスマスクについて紹介します。


米軍M5アサルトガスマスク
 M5アサルトガスマスクは1944年に米陸軍に採用されたガスマスクで、オーバーロード作戦においてノルマンディーに降下した空挺部隊やノルマンディーに上陸したレンジャー部隊などで使用されたのが有名です。厳密にはM5フェイスプレート(ガスマスク本体)、M11キャニスター、M7キャリアー(ガスマスクバッグ)の3点で構成されており、M5-11-7アサルトガスマスクといいます。今回はM5フェイスプレートについて紹介し、M11キャニスターとM7キャリアーについては別の機会に紹介予定です。

 1944年にM5アサルトガスマスクは採用されたものの、戦場で問題が発見されました。気温が低いと素材のネオプレン(耐油性合成ゴム)が硬直してしまい、顔に装着するのが困難になってしまうのです。この問題とネオプレンの製造工程の難しさがあわさって、M5アサルトガスマスクの生産はすぐに終わってしまいました。M5アサルトガスマスクを置き換えるために1945年には急遽M8が採用されることになります。なお、M5アサルトガスマスクはその後1947年に採用されたM9ガスマスクの開発において参考にされていました。


 さて、自分のコレクションのM5アサルトガスマスクを紹介します。まずはM11キャニスターを装着した状態の写真です。
米軍M5アサルトガスマスク
米軍M5アサルトガスマスク
米軍M5アサルトガスマスク
 M5の前に採用されていたM1~M4ガスマスクと違い、キャニスターはコンパクトになっており、ガスマスクの頬の部分に装着する方式となっています。これは後のM9ガスマスク、M9A1ガスマスクにも受け継がれる特徴です。

 そして、M11キャニスターを装着していない状態の写真となります。なお、M11キャニスターはM9&M9A1ガスマスクにも採用されたキャニスターです。
米軍M5アサルトガスマスク
米軍M5アサルトガスマスク


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Posted by ビッキー池田  at 00:23 │Comments(6)ガスマスク類

この記事へのコメント
ガスマスクを装着するととたんに鼻が痒くなるんですよねw
Posted by タケルノヱビス at 2010年05月04日 03:18
 その経験はちょっと無いですね~。しかし、状況ガスでは鼻をかくためにガスマスクを外すわけにもいかないので、困ったものですw
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年05月04日 14:33
ガスマスクはストローで飲み物が飲めるので同じように痒いところをかける機能が欲しいwww
Posted by タケルノヱビス at 2010年05月04日 16:25
 流石にそれは技術的に無理でしょうね~w

 どこか特定の部位がかゆくなるならなんとかなるかもしれませんが、うう~む。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年05月04日 23:17
ご無沙汰です。初めてM5拝見しました。時代のわりには意外と現代風の作りという印象を受けました。それにしても状態のよさがすばらしいです。
Posted by Willard at 2010年05月08日 20:42
 どうもです!

 M5はなかなか見る機会が無いと思います。当時の写真や映画などではM7ガスマスクバッグを携行していても、M5ガスマスク自体は使用していないことが多いです。

 最近のM40やM42といったガスマスクも頬の部分にキャニスターを装着する方式なので、現代風のデザインに見えるのではないでしょうか。M4ガスマスクまでのようなキャニスターを接続する長いチューブがなくなったので、その意味では当時としては最新に近いデザインだったと思います。
Posted by ビッキー池田ビッキー池田 at 2010年05月09日 12:40
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