2010年04月02日
OD色の帽子(ローカルメイド、民生品等)
こんばんは。ビッキー池田です。今回はベトナム戦争頃に作られたローカルメイドや民生品のOD色の帽子について紹介します。
ダックハンターパターン、ブラッシュパターン、リザードパターン、タイガーストライプパターン、ミッチェルパターン、リーフパターンなどといった様々な迷彩がベトナム戦争時の米軍や南ベトナム軍などでは使用され、ほとんどの迷彩で官給品以外の帽子が作られました。しかし、当然ながらローカルメイドや民生品の帽子は迷彩のものだけではありません。ODやカーキといった単色の帽子もローカルメイド品や民生品で存在しました。
例えば、カウボーイハットです。彼はODもしくはカーキのカウボーイハットにスクロール型パッチ(VIETNAMタブでしょうか?)と第4歩兵師団のビア缶バッジを取り付けています。AN/PVS-2ナイトビジョンスコープやM16A1に施した迷彩などが興味深いです。
カウボーイハットは米空軍での使用例も多いです。
ジャングルハット、ブーニーハット、ブッシュハットなどと呼ばれるタイプの帽子もローカルメイド品などが存在しました。ODのブーニーハットは官給品も存在したので、写真で使われているものがローカルメイド品か官給品の改造品かを判断するのは困難です。
ODのキャップ帽もやはりローカルメイド品などが存在しましたが、ブーニーハットと同様に官給品が存在したので、当時の写真での判別は困難です。この写真の2人はODのベースボールキャップにパラオーバルと降下章を取り付けているものと思われます。
さて、自分のコレクションの紹介に入ります。今回はカウボーイハット2つとブーニーハット1つの紹介です。まずは1つ目のカウボーイハットです。
片方のつばしか固定できないタイプで、通気穴がありません。2種類のアメリカ国旗を交差させたラベルがついており、アメリカ製です。PXで販売されていた民生品かと思います。
縫い付けられたVIETNAMタブがダックハンター迷彩の生地に赤い糸で刺繍というなかなか珍しいタイプになっています。
続いてローカルメイドと思われるOD色のブーニーハットの紹介です。
何の変哲もないブーニーハットですが、生地がコットンサテン生地のため、これを被ると官給品のコットンポプリン生地のブーニーハットを被るよりも暑そうです。通気用の穴も官給品ブーニーハットより小さくなっています。顎紐もコットン製で、擬装用ループのみナイロン製です。
最後にもう1個カウボーイハットを紹介します。
タイ製と思われるカウボーイハットで、白地に赤と青の糸で刺繍した「THAILAND」と「UDORN」のスクロール型パッチが縫い付けられています。UDORN(ウドン)はタイの地名で、タイ空軍基地がある場所です。1964年から1976年まで米空軍の太平洋空軍隷下の部隊がUDORN基地に駐留していました。このカウボーイハットも当時UDORN基地で勤務していた米空軍の将兵のものと思われます。また、UDORN基地はラオスで活動していたエアアメリカも拠点にしていたので、エアアメリカの人間の使用品かもしれません。
つば部分と重なる部分に通気穴があります。
内側にはサイズラベルが付いていました。また、顎紐に米軍のパラシュートコードを使っています。
なお、余談になりますが、UDORN基地に展開していた飛行隊を書いておきます。今回紹介したUDORNタブ付きのカウボーイハットは以下のいずれかの部隊で使用されていた可能性があるわけです。
※これらの3つの偵察飛行隊が北ベトナムへの偵察飛行の8割以上をこなしていたそうです。
以下の記事も参考にどうぞ。
ダックハンターパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
タイガーストライプパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
ダックハンターパターン、ブラッシュパターン、リザードパターン、タイガーストライプパターン、ミッチェルパターン、リーフパターンなどといった様々な迷彩がベトナム戦争時の米軍や南ベトナム軍などでは使用され、ほとんどの迷彩で官給品以外の帽子が作られました。しかし、当然ながらローカルメイドや民生品の帽子は迷彩のものだけではありません。ODやカーキといった単色の帽子もローカルメイド品や民生品で存在しました。
例えば、カウボーイハットです。彼はODもしくはカーキのカウボーイハットにスクロール型パッチ(VIETNAMタブでしょうか?)と第4歩兵師団のビア缶バッジを取り付けています。AN/PVS-2ナイトビジョンスコープやM16A1に施した迷彩などが興味深いです。
カウボーイハットは米空軍での使用例も多いです。
ジャングルハット、ブーニーハット、ブッシュハットなどと呼ばれるタイプの帽子もローカルメイド品などが存在しました。ODのブーニーハットは官給品も存在したので、写真で使われているものがローカルメイド品か官給品の改造品かを判断するのは困難です。
ODのキャップ帽もやはりローカルメイド品などが存在しましたが、ブーニーハットと同様に官給品が存在したので、当時の写真での判別は困難です。この写真の2人はODのベースボールキャップにパラオーバルと降下章を取り付けているものと思われます。
さて、自分のコレクションの紹介に入ります。今回はカウボーイハット2つとブーニーハット1つの紹介です。まずは1つ目のカウボーイハットです。
片方のつばしか固定できないタイプで、通気穴がありません。2種類のアメリカ国旗を交差させたラベルがついており、アメリカ製です。PXで販売されていた民生品かと思います。
縫い付けられたVIETNAMタブがダックハンター迷彩の生地に赤い糸で刺繍というなかなか珍しいタイプになっています。
続いてローカルメイドと思われるOD色のブーニーハットの紹介です。
何の変哲もないブーニーハットですが、生地がコットンサテン生地のため、これを被ると官給品のコットンポプリン生地のブーニーハットを被るよりも暑そうです。通気用の穴も官給品ブーニーハットより小さくなっています。顎紐もコットン製で、擬装用ループのみナイロン製です。
最後にもう1個カウボーイハットを紹介します。
タイ製と思われるカウボーイハットで、白地に赤と青の糸で刺繍した「THAILAND」と「UDORN」のスクロール型パッチが縫い付けられています。UDORN(ウドン)はタイの地名で、タイ空軍基地がある場所です。1964年から1976年まで米空軍の太平洋空軍隷下の部隊がUDORN基地に駐留していました。このカウボーイハットも当時UDORN基地で勤務していた米空軍の将兵のものと思われます。また、UDORN基地はラオスで活動していたエアアメリカも拠点にしていたので、エアアメリカの人間の使用品かもしれません。
つば部分と重なる部分に通気穴があります。
内側にはサイズラベルが付いていました。また、顎紐に米軍のパラシュートコードを使っています。
なお、余談になりますが、UDORN基地に展開していた飛行隊を書いておきます。今回紹介したUDORNタブ付きのカウボーイハットは以下のいずれかの部隊で使用されていた可能性があるわけです。
部隊名 | 展開期間 | 運用機体 |
---|---|---|
13th TFS(第13戦術戦闘飛行隊) | 1967年10月~1975年6月 | F-4C/RF-4DファントムII |
555th TFS(第555戦術戦闘飛行隊) | 1968年5月~1974年7月 | F-4DファントムII |
523rd TFS(第523戦術戦闘飛行隊) | 1972年4月~1972年10月 | F-4DファントムII |
58th TFS(第58戦術戦闘飛行隊) | 1972年4月~1972年10月 | F-4EファントムII |
308th TFS(第308戦術戦闘飛行隊) | 1972年5月~1972年7月 | F-4EファントムII |
307th TFS(第307戦術戦闘飛行隊) | 1972年7月~1972年10月 | F-4EファントムII |
421st TFS(第421戦術戦闘飛行隊) | 1972年10月~1973年8月 | F-4EファントムII |
部隊名 | 展開期間 | 運用機体 |
---|---|---|
20th TRS(第20戦術偵察飛行隊) | 1964年9月~1966年10月 | RF-101Cヴードゥ |
14th TRS(第14戦術偵察飛行隊) | 1967年10月~1975年6月 | RF-4CファントムII |
11th TRS(第11戦術偵察飛行隊) | 1966年10月~1970年11月 | RF-4CファントムII |
※これらの3つの偵察飛行隊が北ベトナムへの偵察飛行の8割以上をこなしていたそうです。
部隊名 | 展開期間 | 運用機体 |
---|---|---|
7th Airborne Command and Control Squadron (第7空挺司令管制飛行隊) | 1968年3月~1972年4月 | C-130ハーキュリーズ |
4th Special Operations Squadron (第4特殊作戦飛行隊) | 1969年10月~ 1970年12月29日 | AC-47Dスプーキー |
Det 1, 414th Fighter Weapons Squadron (第414戦闘武器飛行隊第1分遣隊) | 1972年6月~1972年秋 | F-4DファントムII |
以下の記事も参考にどうぞ。
ダックハンターパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
タイガーストライプパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)
米陸軍特殊部隊群用グリーンベレー(ベトナム戦争時)
南ベトナム軍レンジャー部隊のマルーンベレー
米軍M1941ウールニットキャップ(ジープキャップ)
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その2
ダックハンター迷彩の帽子(ローカルメイド、民生品等) その2
米軍ブロックパターンのスーベニアハット
南ベトナム軍レンジャー部隊のマルーンベレー
米軍M1941ウールニットキャップ(ジープキャップ)
リーフパターンの帽子(ローカルメイド、民生品等)その2
ダックハンター迷彩の帽子(ローカルメイド、民生品等) その2
米軍ブロックパターンのスーベニアハット
カウボーイハットはありませんが、ナム戦ロットのベースボールキャップならあります!ただ官給品のベースボールキャップは人気が無かったのがわからないですね〜!
私自身はとても気に入っていて、80年代ロットのベースボールキャップをお気に入りの帽子の一つとして使ってるんですけどね〜?不評の理由が謎です!
>イッシー様
当時ベースボールキャップは「軍人らしくない」「かっこわるい」という理由で嫌われてたみたいです。軍人らしくないというのは分からなくもないですが、かっこわるいというのは完全に個人の好みですからね~。
とはいえ、日光を防ぐという機能性では明らかにブーニーハットやカウボーイハットの方が優れていますし、多くの将兵の感覚ではベレーやカウボーイハットなどの方がかっこ良かったのだと思います。
1980年代後期までOG-507ベースボールキャップが生産されていましたが、不人気のためかグレナダ侵攻なんかではあまり見ません。
>アカトラ様
この写真は確かに良いですよね~。カウボーイハットの徽章、タイガーストライプ、ヤードリング、M16A1の迷彩、そして、AN/PVS-2です!!これでジャケットにSSIが付いてたら最高レベルの第4歩兵師団の写真になるんですけどね~w
アカトラさんは先日PVS-2を購入されたようで、羨ましいです。ぜひこの写真の装備を再現してください!!w
私のAAレーダーに反応しました。
軍人じゃないという建前なのでエア・アメリカの中の人はこういうアイテムは避けるかもしれません。想像ですが。
>スプーキー
私の変態飛行機レーダーに(以下略)
こういうのも時々見るのでエアアメリカの可能性もぜんぜんあるかなぁと思いますよ~。
AC-47は自分も好きですが、AC-47とAC-130の間に挟まれてマイナーなAC-119が1番好きですw
ベースボールキャップは確かに形を崩しにくいですね。あまりに形を崩せないためか。前のところを縫って無理やり八角帽風にしているのを見たことがあります・・・。稀に陸軍(軍事顧問ではないです)でODの八角帽被っているのもベースボールキャップが嫌いだからなんでしょうね・・・。
私も過去、OG-106とOG-507ユーティリティキャップを所有していましたが、似合わない(これが一番の理由)ことと、あのピチピチさが間抜けな感じがして手放してしまいました。
そういえば『山猫は眠らない』でのT・べレンジャーも八角帽が窮屈そうだったなぁ…
>汎用服男様
毎度ありがとうございます!
確かに上の方に結構隙間があきますよね。被ってみると随分違和感がありますし、自分も似合いませんでしたw
推測ですが、帽子の上の方にスペースがあいていると外気が入って少し涼しいのではないでしょうか?通気用の穴もあいているのでそういう理由ではないかと考えています。しかし、ピチピチに詰めた方が服は涼しいとも聞くので定かではありません。
そういえば、八角帽もベースボールキャップのように上の方にスペースがあきますよね。